ボクの中にはスイッチがあるんだ。浪人中に作られたみたいで。
音楽をする時、スイッチは勝手にONになるんだ。
そうするとそれまであった僕の意識はどっかに隠れてしまい、一気に体が軽くなって声を出すたび、演奏するたびにものすごい気持ち良さに襲われるわけで。
その気持ち良さって言ったらね、手淫をしてる時などとはまったく違う、格別の気持ち良さなんだよ。
堪らんのだよ。たぶん刺されても痛くないよ。ホントさ。
今日は初スタジオ練習。
いや~、ジャムるっての?難しいね~。
ボク、ギター下手だから、戸惑っちゃったよ。
そんな中、前のバンドでやってた曲、もしも君が泣くならば、銀河鉄道の夜なんかをコードほとんど覚えてないくせに勢いでやったんだけど、すっげぇ気持ちいいね~。歌うの。
ギターボーカルってのも、いいもんで。暴れられないぶん、歌にそのエネルギーが行っちゃって、相当やばっかたんじゃない?顔に感情丸出しよ。
二人とも驚いてたもん。あんぐりってね。
ちょっとばかし引いてたかもね。
歌ってる時のボクってのはホント自分でも分かるくらい普段と違うんだ。
それでやっぱサークルの時も先輩やらが「すげぇよ」とか「それは才能だね」とか言ってくれて褒めてくれたりしたんだよ。もちろん引いてる人だって居たよ。
今回も二人とも「カッコいいよ!」、「羨ましい」なんて言ってくれたりしてさ。ボクが「カッコいい」なんて言われるの相当な事だよ。事件だよ、事件。
でもね、素直に喜べないんだな。
何でかは分からないの。ただただ、モヤモヤしちゃうの。「何かちげ~~な~」って。
きっとこの先もっとやってけば何か分かるかもしれないし、分からないかもしれないや。
何だかモヤモヤ包まれております。ワタクシ。